No.293 ナースの役職と働き方
どの業界でもあるように、ナースの職場にも役職と呼ばれるものがあります。言い換えれば管理職とも言いますが、例えば看護師長や看護主任、大きな病院では更に看護部長と呼ばれる役職があります。これらの役職に就けば、働く対象が患者のみならずナースなど医療関係者にまで及びます。今回はナースの役職について見てまいりましょう。
ナースの世界に役職が必要な理由
一般社会の企業と同様に、病院という組織もその規模により働く人の数も増えてまいります。大規模な大学病院などでは、看護師の数も数百人から1000人を超える規模の病院までございます。
この大組織を病院のトップである病院長一人で統率する事は不可能です。医療組織が機能的に稼働する為には組織を形成し、看護部などを設置する事から始めなければなりません。各部署で役職を定めスムーズな連携を図る事が必要とされるのです。
ナースの場合では、現場で一般のスタッフナースを看護師長や看護主任が統率し、更に看護部長が看護師長等を束ねる、という様な構造になっています。
簡単に役職の主な業務を説明しておきますと、役職も看護主任から看護師長その上の看護部長となるほど多くのスキルが要求されます。また、一般ナースからこの役職が就くナースになる為には特に決まりは無いようですが、やはり経験と実績は必要です。
- ●看護主任
- 主任は一般のナースを管理する管理職です、主に一般ナースの教育や管理のほか看護師長の手助けなどを行う事が主な仕事です。看護業務のほかにもやるべき仕事が増え、上司である看護師長との連携など管理業務のスキルも求められる立場です。
- ●看護師長
- 看護師長は一般ナースを統率する事が最も大きな役割です。しかしながら看護主任よりも更に役割は増え院内全体の管理や部下であるナースの教育などはもとより、病院の運営などの意見も求められる立場になります。その為、看護主任よりも更に高い、コミュニケーション力やリーダーシップ・マネジメント力といったスキルが求められます。
- ●看護部長
- 看護部長ともなりますと、現場の仕事よりも病院の経営に携わる役職と言えます。したがって主な仕事はマネジメントと言った事になります。院内の看護業務の総合的なマネジメントがメインとなる役職です。
役職の必要性
以上まとめましたように規模の大きな病院になれば、看護部長を頂点にピラミッド型に組織が形成されます、大きさにもよりますが、看護部長の下に就く看護師長やそのまた下に位置する看護主任の数も各病棟や科により多くの人数が配置されます。
看護部長は基本一人ですが、看護師長や看護主任は複数人いるのが通常です、そしてその下に一般のナースが位置するという事です。小さな病院ではこの限りではなく、一般ナースが看護主任や看護師長の役割を担う事もあります。
- ■まとめ
- 役職が多い病院という事は、その規模が大きい病院であるという事です。規模が大きくなればそれに比例して組織も大きくなり、その組織を構成する役職も増えていくという事です。全て組織の運営を円滑に行う為のものが役職と言うものではないでしょうか。