No.116 看護師は注射の名人?注射を打つ場合の注意点とは?
地元のかかりつけの病院や総合病院に行くと、血液採取のため注射されることがよくあります。患者からみればすべての看護師は注射が上手で当然だと思っているでしょう。しかし、静脈注射の場合は気を付ける必要がありそうです。
看護師なのに注射が苦手?
新人看護師さんは、1年近く総合病院で血液検査のための血液採取の業務をするそうです。そのため、まだ看護師になりたての場合、注射が得意だと言えるまでの段階になっていない事もあります。静脈が見えているのに、注射針をはじくなどし、失敗の経験がある看護師さんもおられます。患者さんがきつい人だと、その失敗を責められたりするので自信を失うこともあるようです。
注射は経験と回数で上手になると言われていますので、苦手意識を持つことはせずに、毎回新しい気持ちでのぞむことが必要になってきそうです。
しかし、注射を苦手としていない看護師さんであっても、注意が必要な注射があります。それは静脈注射です。
静脈注射が危険な理由
静脈注射は、静脈以外の部分に薬液がもれると、手の神経障害を起こす事もあるそうです。重篤な場合、手の指が動かしにくいなどの障害が残ることもあります。ある女性は、看護師さんから静脈注射を受けました。注射の途中、針をさした部分ではなく、手首から指先にかけて激痛らしきものが走ったそうです。しかし、静脈注射とはこんなものだろうと痛いことを伝えなかったそうです。看護師さんは、患者さんの表情などから、注射の途中で「痛い?」と声掛けをしたそうです。すると、患者さんは「すごく痛い。」と言われたそうです。
その後、肘のしびれや、指の動かしづらさを主治医にうったえましたが、主治医は静脈注射によるものだとは診断しなかったそうです。そこで、患者さんは別の病院でセカンドオピニオンを受けたところ、正中皮静脈血腫、左指の知覚低下、手首を軽くたたくと親指から薬指まで痛みが広がる「ティネル徴候」と診断されたそうです。患者さんは病院を訴えましたが、結果は事故ということで訴えはしりぞけられたそうです。
- 患者さんの痛みは注射針の挿入によるものだと看護師さんが判断したことは正しい治療の範囲内だったこと。
- 正中神経本幹に注射針が挿入されれば、痛みで薬剤の注入は出来ない状況になること
→痛みはあったものの、静脈注射を続けることはできた。
→付近をかすったかもしれないが、正中神経本幹に注射針が挿入されていない。 - 看護師さんは患者さんに痛いかどうかを聞いている
など
これらのことから、看護師さんの静脈注射時の看護師としての対応は正当なものだと認められたそうです。
静脈注射を打つ時の注意点
静脈注射に関しては、静脈以外の部分に薬液がもれると、後遺症を残す事態になることがわかりました。静脈注射の場合、もしもにそなえてこのように対処することがポイントです。
- 痛いかどうかを確認する
- 痛いという答えが返ってきたら、どの部分が痛いか、違和感があるかなど詳しく痛みの原因について詳しく聞く
痛みの種類を聞くことは、針による痛みなのか、薬液漏れによる神経の痛みなのかの発見につながりそうです。注射だけでなく、点滴などでも苦手意識を持ってしまい、休職したり退職されたりした方もおられるかも知れません。しかし、高齢化社会を迎える今、看護師の需要な伸びることが予測されます。ぜひカムバックされてみるのをおすすめします。看護師専門の人材紹介サイトなら、夜勤なし、勤務時間自由などの仕事も紹介してもらえるそうです。