No.154 看護師の残業について考える
看護師の仕事は、とてもやりがいのある仕事ではありますが、その現状は人材不足であることが多く、現実的にサービス残業が多いのが現状です。その労働条件は過酷で、勤務体制を見てもシフト制で日勤や夜勤があります。
今回は、看護師が悩んでいるサービス残業の多さにスポットをあて、その実態と原因をみながら改善方法はないのか考えてみたいと思います。
新人看護師だけでなくベテラン看護師でも残業が多い実態
新人看護師は、仕事に不慣れなこともあり残業が多いのは仕方がないのですが、ベテランの看護師でも残業が多いことは、慢性的な人手不足からくる仕事量の多さにも原因があります。
また急変などの患者が出た場合は、それを優先的に対応するために日々の業務が後回しになり、患者さん一人一人の処置を残業時間にこなさなければいけないからだと思われます。
しかも業務が遅れたのは、自分のせいとされることも多く、残業代を申告できずに殆どの場合サービス残業することになります。
残業が多い理由を以下にまとめました。
- 看護記録などの事務処理
- 終了間際の受診
- 時間外に行われる勉強会
- 患者の急変・終了間際の救急搬送
- 人手不足
- シフト時の申し送りに時間がかかる
職場を変えることで残業がなくなる
同じ看護師でも職場環境を変えると残業が少ないことがあります。
例えば病院の外来や診療所ですと、皮膚科・泌尿器科・耳鼻科・慢性期病棟・回復期リハビリテーション病棟などです。施設ですと通所施設(定員が10名上のデイサービス、デイケア)は、比較的残業が少なく、逆に病院の入院病棟、シフト制の施設は、残業が多いことで知られています。
子育てしながら看護師として働く
子育て中の看護師さんでしたら夜勤がなく日勤のみで、しかも残業がない職場を選ぶことが多いと思います。そのような職場で看護師として働くことで、子育てや家事の両立ができるのではないでしょうか。
最近見たテレビの番組で子育てと仕事を両立できるよう病院内に保育施設があり、24時間預かってくれるということでした。ある一部の地域の取り組みではありましたが、それが全国に拡大することで看護師不足の解消につながるのではと感じました。
- ■まとめ
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いかがでしたか?看護師の残業についてその問題点をまとめて紹介しましたが、看護師は遣り甲斐のある仕事だと思います。残業が多い原因の根底には人材不足があると思います。
また、出産・子育てをすると休業しないといけない現状があり、働きたくても子育てで働けられないといった潜在的な看護師も多くいることでしょう。これらの問題をひとつずつ解決して働きやすい環境整備を作ることが重要でしょう。