No.210 ナースの残業~人手不足や超勤を付けづらい雰囲気~
医療機関において看護師の残業は当たり前のように行われ、診療科ごとの残業や仕事前の準備、あるいは研修のスキルアップのための残業など、実際の勤務以外に時間を費やし、ストレスを感じている方が多いようです。今回は、ナース・看護師の残業について調べていきましょう。
看護師とは
看護師は医師の指示を受けて診療の補助を行い、病院や診療所の医療機関や福祉関連施設などで仕事をします。厚生労働省の指定を受けた学校または養成所など、高等学校卒業後3年以上、4年制大学、短期大学や病院付属養成所で勉強して、国家試験に合格した者に資格が与えられます。
「保健師助産師看護師法」という法律によって、厚生労働省の免許を得て、患者さんの世話や診療補助を行うことを定められています。
看護師の現状
○看護師不足が続いている
看護師の就業者数は年々増えている一方、離職率は毎年11%前後と高いこともあり、結果的に需要に対して供給が追い付いていないのが現状で、医療現場では看護師不足問題が続いています。
女性の就業者数が多い職業であることから結婚や妊娠を機に退職する人や、夜勤があるということから体力的な問題、人間関係、休みの取りにくさ、給料の安さなどで辞める人もいるようです。
病院や地域によっては大幅な人手不足となっている職場もあり、厳しい環境下で患者の命を救いたいという熱意で看護師になっても、決して楽な仕事ではなく、現実の厳しさから辞めてしまう人が多いのが現実です。
通常の業務以外のこと
○委員会
病院機能評価で定められているものも含め、院内には多くの委員会があり、教育、感染、NST(栄養サポートチーム)などの他、複数の病院で日勤の時間内で委員会や日勤が終わった後も時間外がありますので、委員会が終わった後に日勤の残った業務をやるため、委員会のある日はほぼ帰りが遅くなります。
○病棟会
看護師は不定期勤務の上に、夜勤明けや休みの日に出席しなければならない人が多く、夜勤でほぼ寝られていなかったり、中途半端な時間にまた病院に行かないといけない等、病院や病棟によっては、暗黙の了解で出席しないといけない状態の場合もあります。
○研修や講演会
看護師は看護に関するものだけに参加するのではなく、薬剤疾患関係や感染予防や安全対策、その他の病院や医師、看護師の講演など、超勤が付けられないものや行かないといけない雰囲気が強く、日勤や夜勤で疲れ切った状態で集中力に欠けることがあります。
看護師の残業の実情
○残業をきちんと付けることができるのか?
病院勤務は残業を100%付けることが出来るわけではありません。付けられない理由として、看護計画の立案、後輩の指導、評価時間、研修や勉強会の準備や資料作成の時間等、超勤とみなしてもらえない業務や超勤を付けにくい雰囲気があります。
- ■まとめ
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看護師の残業事情について見てきましたが、就職や転職する際に残業時間を考慮する方も多いとは思います。看護師のお仕事は大変なものが多く、患者さんのケアだけでなく自身の管理も重要となります。自分の生活にあった勤務先を見つけられるようにしたいですね。