No.242 ナースの申し送りについて
申し送りって何をするの?どんな事を言えば良いか分からない。とお困りの新人ナースさんは多いかも知れません。申し送りは正確性が求められる業務の一環です。申し送りの重要性やコツをまとめてみました。
申し送りとは
申し送りとは、患者さんの異変や変わった様子、気を付ける事、業務内容などの必要事項を勤務交代する看護師に伝える業務の事を言います。
病院や介護福祉施設など24時間交代でシフトがある施設は、患者さんの状態をしっかりと把握し、円滑に業務ができるよう申し送りを行っています。
申し送りの平均時間は、16分と大学病院での研究結果が出ています。以前は、申し送りが30分以上掛かる事もありましたが、最近では業務の効率を良くするため時間も短縮され、申し送りのやり方も変わりつつあります。
業務に入る前に申し送りをして、業務に支障がないようにするためにも申し送りは大事な業務の1つです。
申し送りの目的とは
患者さん1人1人の状況でその患者さんに合った看護が必要です。そのためには、患者さんの状態を知っておかないと看護の行き違いが出てきたり、患者さんを不快にさせたり、場合によってはミスに繋がってしまう事もあるかもしれません。
カルテとは、別で患者さんの情報をまとめ、交代する看護師がきちんと状況を把握し連携が取れるようにすることと、患者さんに継続的に看護を提供していくため、申し送りはとても大切です。
- ◎1日の申し送りの回数は病院によって異なります。
-
- 2交代勤務の場合の申し送りは、朝・夕方の2回
- 3交代勤務の場合の申し送りは、朝・夕方・夜中の3回
申し送りのコツ
初めの頃は何を話せば良いのか分からないなど、緊張する方も多いと思います。そこで申し送りのポイントをまとめてみました。
- 【1.必要事項をあらかじめ決めておく】
- 患者さんの「状態」「どんな対応をしたか」「その後の容態は?」「今後の注意点」など前もって決めておき、メモを取りまとめておくと情報収集にも困らなくなりますし、情報整理、今後の対応にも参考になります。
- 【2.話す順序を考えてみる】
- 話す内容の順序を簡潔に分かりやすく決めておき、聞かれそうな事や重要な事をポイントとして押さえ、優先順位の高い物から伝えるようにすると相手にも伝わりやすいです。ただ言いたい事を伝えるのではなく、話の流れや関連性を意識すると伝わりやすくなります。
- 【3.上手な人をお手本にする】
- 上手な人の申し送り方法を観察して、真似してみると上達するスピードも早いです。申し送りだけにこだわらずプライベートでも同じ事が言えます。
例えば、メイクが上手になりたい!料理が上手になりたい!と思っている場合、メイク上手な人の動画を見たり、料理が上手な人に教えてもらったりしますよね。上手な人をお手本にすると上達する近道となります。
- ■まとめ
- 以上の事を要点にまとめると、申し送りは患者さんの状態を共有する事により円滑に進める事ができます。申し送りのコツは、
◎必要事項をあらかじめ決める
◎話す順序を決める
◎上手な人をお手本にする
最初は、苦手な方も多いと思いますが上手になるコツを意識してみましょう。