No.275 ナースのお仕事、残業は多いのか
専門職である以上、ナースは大変な努力が必要な仕事です。ナースになるまでには何年も学業につき資格も取得しなければなれないのですが、その努力に見合う魅力がきっとある専門職であると思います。今回はナースの仕事、特に残業について見てまいりましょう。
ナースになる為には
国家資格である「看護師資格」を取得する事が必要です。看護師資格を取得するための幾つかの方法があります。指定の学校や看護師養成所を卒業し国家試験に合格すれば、その資格が与えられます。
高校の看護学科の卒業では、准看護師の資格取得を得ることしか出来ません。そのため看護師資格を取得するには、その後4年生大学の看護系学部に進むか、看護系の短期大学や看護養成所などに進む道があります。
それ以外にも5年一貫課程のある高校に進む道もありますが、これは全ての高校にあるわけではないので、学校の選択を間違えない事が重要です。このように看護師資格を得る方法は幾つかあるので、ご自身にあった道を選択してください。
ナースのお仕事
ナースと一言に行ってもその業務は多岐に渡り、勤める病院の規模や所属する科にもよりその業務は様々です。入院設備のある病院とない病院では、その違いで勤務内容は大きく変わって来るものです。
しかし、一般的に看護師の仕事内容を大まかに分類すると、まず診察補助があります。医療行為を行うには、医師法に定められている「医師でなければ医業をなしてはならない」という事ですので、看護師の仕事はこれに準じたものとなります。
診察補助以外にも看護師の仕事は、入院設備のある病院では入院患者の日常的なお世話をし、手術室での補助や救急救命の場では救急看護師の役割などがあります。看護師はその勤務する部署により仕事の内容も変わってくるものです。
残業について
どの病院勤務でも、またあらゆる勤務部署でも看護師の業務は多忙を極めますし重要です。そのため、看護師の仕事は残業が多いと言われています。看護師は医師のサポートなどや患者のお世話やケアなどを行うため、突発的な業務が発生し残業が増えると言われています。
日本医療労働組合連合会が、2017年に看護師を対象に行った調査によりますと、看護師の74%が始業時間前に30分以上、終業時間後に30分以上の残業を行っているとされています。中には2時間を超える残業を恒常的に行っている看護師もいるようです。
このように残業が多くなる看護師という職業の状態は、この職業ならではの勤務体制にも関わりが大きいと言われています。
それ以外にも、看護師の業務の多さによるものが大きく関わってきます。看護師の多くは、2交代や3交代制の不規則な勤務体系で勤務する事が多い為、その交代時の業務の引き継ぎ等に時間を割かれてしまう事や看護記録の作成等がその典型ではないでしょうか。
また、病院という環境により突発的な患者の受け入れがあり、患者の状態の急変などで勤務時間が延びるという事もあるようです。そして最も残業が多くなる一因は、慢性的な看護師の人員不足と言われています。
しかし、近年では多くの病院などで、働き方改革という考え方が増えてきているようです。業務形態の見直しや業務内容の改善等が進みつつあるのも事実であり、過重労働にならないような取り組みが進み始めているのは良い事ではないでしょうか。
- ■まとめ
- 残業は多くなりすぎると、精神的にも肉体的にも大きな負担となるのは事実である事に間違いはないと思いますが、全ての残業が悪いと言うものでもない側面もあります。例えば残業をする事により、残業手当が付き給与に反映されるのは良い事です。