No.73 夜勤の眠気対策! カフェインと上手に付き合うには
どんなに夜勤に慣れている看護師でも、夜中に起きているのだからどうしても眠気を感じてしまう日もあるものです。
そんなときにコーヒーやエナジードリンクなどカフェインを含む飲み物を飲んで眠気を覚ましているという方は多いのではないでしょうか。
なぜ、カフェインを摂ると眠気覚ましに効果があるのかをご存知でしょうか?
その仕組みと、眠気対策としてのカフェインとの上手な付き合い方についてお伝えします。
眠気が覚めるのはなぜ? カフェインの働き
カフェインには、脳内で眠気を誘発する「アデノシン」という物質の働きを抑える作用があります。
アデノシンはアデノシン受容体と呼ばれるたんぱく質と結合することで鎮静作用などの働きをもたらすのですが、アデノシンと構造が似ているカフェインはこの受容体にアデノシンの代わりに取り付くことでアデノシンの働きをブロックするのです。
このため、カフェインを含む飲み物を飲むことで、一時的に眠気を感じなくなるというわけです。
アデノシンには、眠気を誘発する作用のほかにも、ノルアドレナリンの分泌を抑えることで痛みを感じやすくさせたり、血管を拡張させたりする作用があります。
カフェインを摂ることでこれらの作用についても抑えられるため、カフェインには痛みを抑えたり、集中力を高めたりする効果もあるとされています。
カフェインを眠気覚ましに上手に活用するポイント
カフェインには眠気を覚ます働きがありますが、効果的に眠気覚ましに役立てるには、摂り方にコツがあります。
以下のようなポイントを押さえて上手に活用しましょう。
- ・夜勤に入る前に摂るのがおすすめ
- カフェインを摂ってから、血中の濃度が高まるまでの時間は条件によって異なり、15分から2時間くらいとされています。
眠気を感じてからコーヒーなどを飲んでも眠気覚まし効果はすぐに得られるわけではないのです。
夜勤の日は勤務前にカフェインを摂っておくことで、勤務中の眠気をブロックする効果が期待できます。
夜勤中に仮眠をとる場合は、仮眠に入る前にカフェインを摂るのもおすすめ。
仮眠後にすっきりと目覚めやすくなります。 - ・夜勤の日以外は控えめにする
- 日頃から頻繁にコーヒーやお茶などを飲む習慣のある人は、カフェインの作用に慣れてしまって、眠気覚ましにあまり効果を得られない可能性があります。
眠気覚ましにカフェインを活用したい場合は、夜勤の日以外はできるだけカフェインを含む飲み物を控えめにするのがおすすめです。
カフェインが眠気覚ましに効果的である理由と、上手に眠気覚ましに活用するコツをご紹介しました。
夜勤の日に眠くなってしまうことが多いという方は、コーヒーや緑茶、紅茶などカフェインを含む飲み物を楽しみながら、眠気覚ましに役立ててみてはいかがでしょうか。