No.162 必要不可欠!看護師のコミュニケーションスキル
病院を利用される患者さんやそのご家族は看護師に対してどのようなスキルを求めているのでしょうか。医療技術はもちろんのことですが、接遇対応を観察されていることを知っていますか?
また、職場の環境の良し悪しもコミュニケーションによって変わってくるのです。では、今回は看護師にとって重要なコミュニケーションスキルを高めるポイントをまとめていきましょう。
患者さんに寄り添うために
◎聴く力
看護業務に必要なコミュニケーションスキルは、相手の言葉と心の声を聴く(身を入れて聞く)力を指し、そのスキルが無ければどんなにお話し上手でもコミュニケーションスキルが高いとはいえません。
看護される方は皆さんお話上手という人ばかりではありません。何が言いたいのか分からない時にこそ、相手が何を求めているのかをしっかりと見極め看護できる看護師こそコミュニケーションスキルの高い看護師といえます。
◎説得力
いつまでも飲み続けている薬をもう飲みたくないと言われたとき、あなたならどうしますか?根拠のない話、例えば「大事な薬なので」と言われても患者さんは納得されません。
そこで必要とされるのが患者さんの病気の状態と薬の作用をしっかりと説明できる根拠です。相手を説得できる力も看護師にとっては大切なスキルなのです。
職場の環境を良くするために
◎理論的思考
昨今では男性の看護師も珍しくありませんが、看護の職場はやはり女性の多い職場です。女性の話し方の特徴として見られがちなのが、理論的に考えて話すことよりも感情が先行しがちになってしまうことです。
そう言われると偏った意見だとあまりいい気はしませんが、これには様々な見解があり、右脳と左脳をつなぐ交連線維の脳梁が女性の方が、男性と比べて大きいためで、右脳の五感を通じた感性や感覚が男性に比べると情報交換が頻繁に行われるためだと言われています。
そこで必要になるスキルは、理論的思考(ロジカルシンキング)です。ロジカルシンキングは看護師だけでなく、多くのビジネスマンが身につけたいと思っているスキルの1つです。
ロジカルシンキングは物事を筋道立てて、論理的に考えわかりやすく伝えられるようにすることを目的としています。
簡単な方法の1つとして話し方を結論から延べ、その後に理由をつけると知らず知らずのうちに論理的思考の訓練をしているようになります。
◎交渉はWIN WINで
看護師のスケジュールはタイトでハードです。その中で上司や後輩からの頼まれ事が増えると、それこそイライラの原因となり、職場の雰囲気を壊すような言動をしかねません。
ここで覚えておきたいのは、交渉においてはWIN/WIN(交渉している双方が利益を得られる)な関係を保つこと。自分も譲歩し相手にも譲歩を求めるテクニックには駆け引きと妥協があることを忘れないでください。
- まとめ
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このように看護師の現場では高いコミュニケーションスキルが必要不可欠となってきます。得意不得意は個人差がありますが、苦手なスキルを伸ばしてこれからの現場で自信をもって働けるように意識してみましょう。