No.175 看護師が残業をしないといけないのはどうして?
看護師として仕事をしていく中で、避けては通れないものの一つが残業です。とくに、病棟で勤務をしている人の多くは「なぜ看護師は残業が多いのか」と疑問になっている方もいるはずです。
よって、今回は看護師の多くはどうして残業しているのか、まとめましたので一緒に仕事内容を見ていきましょう。
看護師が残業する理由ってなに?
看護師の仕事は、患者さんの体調確認やメンタルケアなど補助(サポート)を主にしていくのですが、入院している患者さんはさまざまな状態の人がいますので、状態が悪化した際には労働時間外で仕事をすることが多くあります。
つまり、看護師は、それぞれのタイムスケジュールに沿った仕事を任されているといえるのですが、勤務時間内で出来なかったものに関しては「残業」していくことが求められているといえます。
とくに「看護記録の作成(レポート・記録・資料)」は勤務時間内に作業をしておくことが出来ないことも多くありますので、申し送りを終え&シフト交代した後に1時間程度残業をしている方が多くいます。
また、入院する患者さんは増えている傾向にあるのですが、看護師の人員不足のために、人手が足りないことも残業をする理由の一つです。
看護師の残業時間について
看護師で残業がほとんどなく、理想的な勤務時間(月10時間以下の残業)をしている方は、全体の40~50%となっています。一方、看護師で月10時間を超える残業時間を行っている方は50~60%といわれており、月に60時間以上勤務するようなケースも稀にあります。
つまり「月の時間外労働(残業時間)がどの程度あるのか」ということを知ることは、仕事(身心の負担)に影響するものですので、負担が大きいと考えている方は、残業が少ない職場へ転職することを検討しましょう。
残業の原因の一つは勤務形態
看護師の残業が多い理由の1つとして勤務形態が問題とされています。看護師の勤務形態は職場によって違うのですが、病棟で働く看護師の場合は夜勤があるため、多くが2交代制or3交代制のどちらかで採用されています。
- 2交代制・・・朝から夕方までの日勤と、夕方から翌朝までの夜勤
- 3交代制・・・朝から夕方までの日勤と、夕方から夜中までの準夜勤、そして夜中から朝までの勤務
この勤務形態を見てみると、一見2交代制の方が長時間勤務のように感じるのですが、しかし、看護師の勤務形態は複雑な3交代制になりがちです。つまり、準夜勤を終えた翌日に日勤をするといったようなハードなシフトが組まれることがあるのです。
残業が少ない職場とは?
看護師は残業が多い傾向にあるのですが、一方で時間外の研修や勉強会が比較的少なく、急患が少ない職場であれば残業が少ないです。
残業が少ない病院&科目&部署は下記となりますので参考にしてください。
◎病院
- 回復期リハビリテーション病棟
- 療養型病院
◎科目
- 透析科
- 精神科
◎部署
- ICU
- 予定入院のみの病棟
- デイサービス
- ■まとめ
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いかがでしたでしょうか?このように看護師の勤務先によって残業時間は異なるのですが、共通している点では、主に「看護記録の作成」の時間に多くの残業時間をあてている傾向にあります。
それ以外で看護師の人員不足による「身心の疲労に繋がるような残業」を強いられている、または「ハードすぎる勤務形態」であるときには、残業が少ない勤務先を検討することが対策の一つといえるのではないでしょうか。