No.213 ナース職を悩ませる人間関係
仕事を転職してしまう理由に「人間関係の悪化」は大きな割合を占めています。それは、ナースの職場でも同じです。今回は、ナース職を悩ませる人間関係について、どのような対処方法があるのかを見ていきましょう。
ナースの人間関係によくある悩み
ナースの職場は女性中心となることが多く、さらに激務をこなしていかなければならないこともあるため、医療従事者特有の人間関係の悩みが出てきます。こちらでは、ナースが日頃悩みがちな人間関係についてご紹介します。
○先輩や上司との人間関係
ナースとして一人前になるには、先輩や上司と一緒に仕事をしていくことになります。いくら先輩や上司であったとしても、方向性や意見が合わないことも出てきます。しかし、部下である以上、対立する意見があったとしても、それをすぐに指摘することは難しく、モヤモヤした気分のまま仕事を続けることになります。
また、先輩や上司から厳しい指導を受けているうちに、指導かいじめか分からなくなってくるナースもいらっしゃいます。決して性格が嫌いなわけではないけれど、厳しすぎる指導は人間関係のみならず、精神的にもプレッシャーを感じてしまいます。
○激務ゆえに人間関係がギスギス
慢性的に人手が足りない職場は、ただでさえ仕事量の多いナースにとって、激務をこなさなければならない状況になってしまいます。そのような環境では人員を募集しても、新しく入ってくれたナースもすぐ辞めてしまい、人手不足の悪循環になってしまいます。結局人手不足の状況は続き、人間関係もギスギスした雰囲気が続きます。
人間関係に悩んだら
人間関係の改善を試みても、上手くいかないこともあるでしょう。そういった時、自分を責めてしまうのは大きなストレスとなります。もちろん、謙虚な姿勢で自分自身の行動や発言を反省していくことも大切ですが、仕事の相手と割り切って接することで少し、気持ちが楽になるはずです。
○価値観の違いを受け入れる
ナースに限らず、人はそれぞれ異なる価値観を持っています。「ナースはこうであるべきだ」という考え方に縛られると、人それぞれの価値観を見逃してしまいがちです。看護の現場には、さまざまな世代のナースがいます。個々の価値観が違うのは当たり前のことなのです。
家庭の事情だけでなく年代の違い、性格の違いと仕事を共にするナースの背景はそれぞれです。それを許容する余裕を持ち、ギャップに惑わされず業務を遂行することに専念しましょう。
○中立の立場
ナースの仕事は正確に公正で業務をこなしていくことが重要です。特定の人の意見に共感できるからと、偏った立場での発言や行動をとると、仕事が上手く回らなくなってしまうかもしれません。
中立の立場で人間関係を築きたいと思ったら、どちらの話しにも同調しつつ、自分の意見を持つことが大事です。自分はあくまで中立であることを誇示しておけば、何か起こっても巻き込まれません。
○信頼を得る
ご自身がナースとして周りの信頼を得ることも、人間関係の良好な職場を作るために大切なことです。信頼を得るには、社会人として基本的な「時間や約束事は守る」、「連絡や確認はしっかりと行う」ということが出来ていれば、相手から信頼を得るに十分な要素が身に付いていると言えます。
- ■まとめ
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ナースを続けていくには、人間関係を良好にしておく必要があります。同僚や先輩、患者はもちろんのこと、その他の医療従事者など、相手の立場を尊重して思いやる気持ちで動くことが重要です。