No.251 知っておきたい!ナースの名言
看護という職種は遥か昔から続いている仕事の1つです。人に寄り添い、患者さんの人生の重大事に接する看護の仕事に就く人には、是非知っておいてもらいたい名言があります。多くの人が知っているであろう、有名なナイチンゲールの名言をいくつかピックアップしてみました。
フローレンス・ナイチンゲールとは?
ナイチンゲールは、「近代看護教育の母」と呼ばれる人物です。19世紀の前半〜20世紀の初めにかけて生きた女性です。
イギリスの裕福な家庭に生まれた彼女は、慈善活動の際に垣間見た貧しい農村の暮らしに衝撃を受け、人に奉仕する活動を志したと言います。ナイチンゲールが看護現場で働き始めた20世紀中頃は、看護師は病人の世話係というのが世間の見方である中、専門教育を受けた看護師の必要性を訴えます。
やがて勃発したクリミア戦争の戦地へ看護師として従軍。悲惨な現場での不衛生な状況を冷静な分析と行動力で劇的に改善します。戦争終結後に帰国した彼女は、様々な病院の統計データを取り、改善を働きかけた事から統計学の先駆者とも呼ばれています。
ナイチンゲールの残した”言葉”
- 「あなた方は進歩し続けない限りは退歩している事になるのです。目的を高く掲げなさい。」
- 【考察】
- 前に進んでいる時、人間は成長できます。前に進まない人間は取り残されてしまい、そこに成長はありません。進歩する為には目的を高く掲げる事が大事だと言っているようです。
- 「天使とは、美しい花をまき散らす者ではなく、苦悩する者のために戦う者である。」
- 【考察】
- 看護の仕事は決して綺麗な仕事だけではなく、苦しい思いをしたり、汚い物に触れる事もある仕事です。しかしそれらは、とても尊いものであるという意味の様です。
「人生を生きるには、修練が必要です。『まずまずの目的・過ち多き行為・ぐらぐらしている意志』のうちに人生をうやむやに過ごしてはなりません。」
- 「人生を生きるには、修練が必要です。『まずまずの目的・過ち多き行為・ぐらぐらしている意志』のうちに人生をうやむやに過ごしてはなりません。」
- 【考察】
- 高い理想を持たずに現状で満足する事へ、叱咤の言葉のようです。人生は短いという事も教えてくれています。
- 「女性よ 自立しなさい。自分の足で立ちなさい。」
- 【考察】
- 言葉そのままの意味です。ナイチンゲールが活躍した時代は、女性の社会進出はまだまだ進んでいませんでした。その時代にこれだけはっきりとした言葉を残せたナイチンゲールは、やはり先見の明のある人物と言えます。
- 「看護を行う私たちは、人間とは何か、人はいかに生きるかをいつも問いただし、研鑽を積んでいく必要がある。」
- 【考察】
- 仕事に励むだけでなく、常に問い掛ける姿勢を持つ事が大切であるという意味の言葉のようです。自分に厳しい人だったようです。
- 「何かに対して『使命』を感じるとはどういう事であろうか?それは何が『正しく』、何が『最善』であるかという、あなた自身が持っている高い理念を達成させる為に自分の仕事をする事であり、もしその仕事をしないでいたら『指摘される』からするというのではない、という事ではなかろうか。これが『熱中するという事』であり、自分の使命を全うする為には、誰もが持っていなければならないものなのである。」
- 【考察】
- 哲学的な意味を持つ深い言葉で、理念について述べられています。理念を持たずして仕事に取り組むだけでは不十分であるという示唆に満ちています。自分の取り組む仕事に熱中できればベストですね。
- ■まとめ
- 今回は、ナイチンゲールの言葉をご紹介しました。いずれも看護の仕事をする上で是非知っておきたい言葉です。看護師という職業、女性の社会的立場の低かった時代に、数々の格言を残したナイチンゲールに敬意を表して終わりにしたいと思います。