No.402 ナースあるあるから学ぶ、現場のリアルと心のケア

看護師として働く日々には、思わず「あるある!」と共感してしまうような場面がたくさんあります。些細なことに笑い、時に疲れ、でも確かに感じるやりがいや絆。本記事では、ナースの日常に潜む「あるある」を振り返りながら、そこから見えてくる看護現場のリアルと心のセルフケアのヒントを丁寧に解説していきます。
看護師なら共感必至!現場の“あるある”を理解する

ナースの一日は、予測不能の連続です。たとえば、「ようやく休憩!」と思った瞬間に鳴るナースコール。ナースステーションの電話が鳴るたびに、心の中で「お願い、今じゃありませんように…」と祈る声。こうした現場の空気は、ナース経験者なら一度は感じたことがあるはずです。
夜勤中、病棟が静まり返ると、逆に「何か起きそうで怖い」と感じるのもナースあるあるのひとつ。また、「この薬どっちの患者さんのだったっけ?」と、忙しすぎて記憶が混ざってしまうことも珍しくありません。
さらに、「ちょっと先生に相談してみますね」と患者さんに言われても、内容の9割は看護師に丸投げされる…なんてことも日常茶飯事。笑えるけれど、プレッシャーもある―そんな複雑な感情が交錯するのが、ナースの現場なのです。
自分の感情やストレスの傾向に気づく

「ナースあるある」を振り返ることで、自分がどんな場面にストレスを感じやすいか、どこで笑えて、どこで疲れてしまうのかが見えてきます。たとえば、「ナースコールが連続するとイライラする」「申し送りで話が長くなると集中力が切れる」といった具体的な傾向に気づくことが、セルフマネジメントの第一歩です。
自分の心の動きを客観的に観察する習慣は、感情のコントロール力を養う上でとても有効です。日記やスマホのメモに、「今日はこんなことで笑った」「この瞬間に疲れを感じた」など、小さな記録を積み重ねてみましょう。
忙しいからこそ大切な、セルフケアの基本
ナースの仕事は、体力・気力の両面を問われるハードワークです。だからこそ、あえて基本的なセルフケアを見直すことが重要です。
まずは睡眠。夜勤明けでも、できる限り質の良い休息をとるために、アイマスクや耳栓、アロマを活用する人も増えています。食事に関しても、短時間でエネルギー補給できるスープや栄養補助食品を活用するのもひとつの方法です。
また、日々のスキマ時間でできるストレッチや深呼吸は、心と体をリセットする手軽なケアです。たとえ5分でも「自分のために使う時間」があるだけで、疲労感は大きく違ってきます。
同僚との絆がストレスを緩和する
“あるある”を笑い合える仲間の存在は、看護師にとって何よりの支えです。忙しい業務の合間でも、「お疲れ様」のひと言や、「さっきの対応ナイスだったね」といった言葉のやりとりが、大きなモチベーションになります。
情報共有はもちろんのこと、感情の共有ができる関係性は、孤独感や不安感を和らげ、心の健康にも良い影響を与えます。ときにはちょっとした愚痴や雑談も、大切な心のガス抜きです。
職場環境の改善が“笑顔で働ける”未来をつくる
ある医療現場では、ナースの“日常あるある”を共有するボードを設置したことで、チーム全体の会話が増え、ストレスが軽減したという例もあります。笑える出来事や小さな工夫を日々発信することで、現場にユーモアが生まれ、気持ちに余裕が生まれます。
また、定期的なヒアリングや意見交換の場を設けることで、実際の業務改善につながるケースも増えています。現場の声を大切にする姿勢が、働く人の心を守り、ひいては医療サービスの質向上にも直結していくのです。