No.114 看護師のボーナス~労働に見合った額になっているの?
看護師にはボーナスが支給されています。看護師含め、医療従事者が受け取るボーナスは、他の業種と比較した場合多いのでしょうか、それとも少ないのでしょうか。看護師が受け取るボーナスについて、他業種にもふれながらお伝えします。
医療従事者が受け取るボーナス~他の業種よりも少ない?
医療従事者が受け取るボーナスについて、夏期の場合でみてみましょう。厚生労働省では、業種ごとに夏期ボーナスについて額が表示されています。1人あたり受け取った平成29年夏のボーナスについて、高い順から見てみると次の様になっています。
1位:電気・ガス業:約73万円
2位:情報通信業:約66万円
3位:金融業・保険業:約61万円
4位:学術研究等:約60万円
5位:製造業:約50万円
6位:教育、学習支援業:約49万円
7位:不動産業:約45万円
8位:建設業:約42万円
9位:複合サービス事業:約41万円
10位:鉱業・採石業など:約37万円
11位:運輸業、郵便業:約33万円
12位:卸売業、小売業:約31万円
13位:医療、福祉:約27万円
14位:その他サービス業:約23万円
15位:生活関連サービス等:約15万円
16位:飲食サービス業等:約6万円
医療、福祉は13位と他業種に比べると低いことが分かります。しかし、医療、福祉には給料が低いと問題になっている介護職も含まれています。
看護職のボーナスは高い?
看護職だけのボーナスについては、とても高いと言えそうです。年間で受け取る医療従事者のボーナスで高そうだと思われる職種について見てみましょう。
1位:医師:約90万円
2位:臨床検査技師、診療放射線・診療エックス線技師:約86万円
3位: 看護師:約80万円
4位:獣医師:約76万円
5位:薬剤師::約78万円
6位:准看護師:約66万円
7位:理学療法士・作業療法士:約64万円
8位:歯科技工士:約59万円
9位:栄養士:約57万円
10位:看護保護者:約45万円
11位:歯科衛生士:約41万円
12位:歯科医師:約32万円
など
看護師のボーナスは約80万円と、獣医師、薬剤師、歯科医師よりも多いことが分かります。また、准看護師については約66万円となっています。意外に高いと思われたでしょうか、それとも安いと思われたでしょうか。新人の看護師の場合は、ここまで高くないようです。一般的に夏のボーナスは7月に、冬のボーナスは12月に支給されます。額は20~40万円と基本給によって幅があるようです。新人の場合、給料の1~2.5倍ですが、ベテランになると給料の4.5倍ほどになるようです。月給も上がりますので年収600万以上の看護師もおられるようです。
今の職場でのボーナスは労働に見合っている?
看護師は資格を取得したらそれで終わりではなく、医師のように日々めまぐるしく導入される医療システムへの対応もしていかなければいけません。また、最近は医師の過労死を防止するための対策として、看護師に電子カルテ業務をまかせる案も出ているそうです。
夜勤などの体力面、患者様と接する精神的疲労を考えると、看護師も手一杯なのでこれ以上仕事を増やすことには反対です。もし、仕事を増やすなら今後はさらに給料やボーナスを上げる必要がでてくるでしょう。
今の病院での給料やボーナスは、労働時間、仕事量に見合った額になっていますか?もしかしたら少ないのではと疑問に思った場合、転職も視野に入れる必要がありそうです。看護師に特化した人材紹介会社でまずは相談されてみるのはいかがでしょうか。同じ仕事をしている人でもボーナスが違うことは、将来の貯蓄にも影響してきますので早めの対策が必要です。