No.208 同僚ナースが明かす仕事の本音
どのような仕事でも不満というものがあるものですが、ナースの仕事に関しては他の人にはなかなか理解してもらえない不満もあるものです。そこで今回は、同僚ナースが明かす仕事の本音を探ってみたいと思います。
体力的にも精神的にも「キツい」
夜勤や移動介助、体位変換などは、体力的な問題にもなりますが、若いナースよりはベテランナースのほうが歳を重ねるごとにそのキツさを感じているようです。
また、キツさは体力だけの問題ではなく、精神的なキツさもあります。インシデントを起こさないために常に神経を使い、患者さんとのコミュニケーションだけでなく、医療スタッフにも細やかな気配りが求められます。
女性の多い職場ならではのトラブルも多くなることから、人間関係に疲弊しているナースも多いようです。
給料が見合わない
ボーナスも出ますし、夜勤をすれば手当も支給されることから、年収を比較すると一般企業に勤める女性よりナースの給料の方が上回っているのですが、この給料に対して不満を持っているナースは多いものです。
その理由として、以下のようなことが上げられます。
○仕事量に相当する給料が支給されていない
○なかなか昇給しない
○同じ時間働いているのに他の病院よりも給料が安い
確かに他の女の人と比べると、給料は高いかもしれませんが、先述した「キツい」職場の割には、給料が低いと感じているナースも多くいらっしゃるようです。
危険と隣り合わせ
いつもにこやかに業務を続けるナースの仕事は、実は危険と隣り合わせ。色々なハラスメントの被害者になりやすいことや、患者さんによっては暴力を振るうこともあります。
その他の危険因子としては、移動介助などにより腰を痛めたりするような身体的な危険や、感染の危険、休みが取りにくいことで体を壊す危険も含まれているようです。
汚いことにも慣れてくる
おむつ交換は日常的な業務ですが、その他にも、鼻汁や痰の吸引、ドレーンからの廃液など医療行為の中でも汚染物に関わる頻度が高いのがナースの仕事です。ベッドで汚物まみれの患者さんと対面したり、トイレではないところで排尿をしていたりという場面も珍しくはないものです。
有給休暇が取りにくい
多くの病院ではいつでも有休を使えるわけではないというのが実情でしょう。有休が溜まりすぎて流れてしまったナースの話はよく聞く話です。
ナースはシフト制で働くため、入院患者がいる病院であれば、365日24時間、規定の人数のナースが勤務していなければなりません。休暇が取れたとしても、希望の日時に休めるとは限らないのもそのためで、長期休暇も欲しいところですが、せめて夜勤の後はゆっくり休める体制があるといいものです。
- ■まとめ
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ナースは周りの人が思っている以上にハードな職場で勤務をしています。しかし、患者さんの思いを引き出して関係が築けた時や、元気になっていく姿が見られた時は大きな喜びを感じます。キツいこともあるけれど、それ以上の達成感を味わうことができるのも、ナースだけにしか分からない気持ちでしょう。