No.211 注射が苦手なナース必見!
経験の浅い新人さんや注射を日常的に行う業務を含まない事業所で働いているナースの方は、看護師だけれども注射が苦手だという方もいらっしゃるでしょう。注射はこなしてきた数、経験値が大きく影響しますが、苦手意識を持っていると患者さんにも伝わるものです。ここでは、注射にまつわる「コツ」を解説します。
血管選びのコツ
教科書などには、弾力性があり、まっすぐに近い血管を選ぶと良いと書かれています。しかし、新人のナースにありがちなのは、表面に浮き出ている紫色の見やすい血管を選んで注射してしまうことで、失敗するケースが多く見られます。
紫色に見えるのは、血管壁が薄いことによって血液が透けて見えるためで、実際には弾力性がないことも多いのです。そうならないためにも、深いところであっても太めの弾力性のある血管を選ぶべきです。そのほかにも、Y字の血管を選ぶことがポイントです。
また、新人ナースのみならず、経験のあるナースでも手こずるのが、高齢者の患者さんです。高齢者は血管の弾力性が低下し、血管付近の皮下組織が弱っていることから血管が動いてしまうことや、血管が蛇行していることが原因となります。
注射をするコツ
注射をするコツとして、まずはシミュレーションをしっかりとしておくことです。最近ではYouTubeなどで、分かりやすいレクチャー動画があります。それらを見て、イメージトレーニングをしておきましょう。
次に注射をする前に、物品の用意を完璧にしておきましょう。
バットの中に駆血帯やシリンジ、分注器など必要なものを漏れなく準備し、患者さんを前に慌てることがないようにします。慌てると、取れるはずの血管も取れなくなってしまうので、準備はしっかりとおこないましょう。
高齢者など、患者さんによっては、血管がもろく取りにくい方もいらっしゃいます。その時は、上記の物品のほかに、ホットパックや蒸しタオルを準備し、30分以上をかけてしっかりと温めます。
注射の種類で気を付けること
皮下注射、筋肉注射は角度と、お肉を摘むことをしっかり意識することがコツですが、子どもと大人では走っている神経が少し違うことから、注射のする部位に違いがあります。筋肉注射はしびれなどの障害を残す可能性がありますので、特に注意が必要です。
それでも注射がダメなら
ナースのお仕事と注射は切っても切れない関係のように思えますが、注射が苦手なナースは注射なしの職場や看護師資格を利用して、異業種への転職を視野に入れても良いかもしれません。例をあげると、デイサービスや、老人ホーム、産業看護師などです。ナースの資格も無駄にすることなく、より良いナースライフを実現できるかもしれません。
- ■まとめ
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注射は、技術的なところは回数をこなすことで上達していきます。こちらが弱気でいると患者さんにも伝わってしまいます。患者さんを緊張させない雰囲気づくりを心がけ、苦手意識をなくしましょう。