No.258 ナースのシフト作成の特徴とコツ
病院は人の命に携わる現場で、患者の安全確保が最優先です。働くナースは日勤、夜勤と変動的なシフトを組んで対応しています。今回は、ナースのシフト管理の注意点とコツ、特徴について見ていきましょう。
交代制勤務について
看護の現場は忙しく24時間常に動いていて、2交代制あるいは3交代制の所がほとんどです。2交代制は、勤務時間が長い事が特徴になります。勤務時間例は、日勤:8:30〜17:30で8時間、夜勤:17:00〜翌9:00というように夜勤を16時間にする場合があります。
16時間勤務の時は、2〜3時間の仮眠が取れる休憩時間を設けている病院が多いです。この場合は、1ヶ月変形労働時間制が当てはまります。夜勤の勤務時間が長く、8時間を超えている場合も、1週間の実労働時間は月平均で40時間の範囲までは認められる制度です。
次に3交代制について解説しましょう。勤務時間例は、日勤:8:00〜16:30、準夜勤:16:00〜24:30、夜勤:24:00〜翌8:30で3つの勤務体制で構成されるため、1度の勤務時間が8時間以内になるのが特徴です。
日本看護協会の看護職の夜勤、交代制勤務に関するガイドラインでは勤務間隔を11時間空ける事が推薦されています。しかし勤務時間が短いことで、次の勤務が回ってくる間隔が短くなりがちで勤務表作りには注意が必要になります。
ナースのシフト作成は複雑
ナースの働き方は、勤務間隔を空ける事を推奨されるだけでは無く、医療法の人員配置基準によって人員が法律で定められています。その為、病院側は規則を守りながらシフト表を作成しなくてはなりません。例を上げると一般病棟の場合、患者3人に対して看護師・准看護師が1人必要です。
また職歴により各々できる仕事が違いますので、ナースの力量もシフトに反映させなければなりません。シフトの管理者は3交代制、2交代制に対応しながら、規則を考慮しシフトを作成しなければならないのです。
シフト作成のコツについて
シフトの共有はできるだけ早めに行います。早く希望休を提出し、スタッフ同士で調整を行い休日や出勤時間を調整することで、予定の重複を解消するのです。長い日勤や中日勤、半日勤などの変則勤務で働くナースが多くいれば、忙しいピーク時間に多くのナースを配置したり夜勤メンバーの負荷を減らしたりできます。
また固定のシフトパターンを、ナースが交代で回していく事で、同じナースに負担の掛からないようにする事が重要です。そして、なるべく夜勤の翌日は休みになるようにシフトを整えると良いでしょう。加えて十分な休息を取るためには、取り掛かる時間が日ごとに後ろ倒しになる正循環、日勤、準夜勤、休み、深夜勤、日勤などとなるようにシフトを組む事が良いでしょう。
- ■まとめ
- シフトを検討する際は、希望休を早めに確認し極力配慮した作成が大切です。もしシフト管理が負担になっている場合は、シフト管理システムの導入を検討するのも一案です。