No.102 交代制勤務との違いは? 夜勤専従で働くメリットと注意点
看護師は交代制の勤務が一般的ですが、夜勤のみの勤務パターンで働く「夜勤専従」という働き方もあります。そこで、夜勤専従の働き方にはどのような特徴があるのかと、メリットや注意点を紹介します。
夜勤専従とは
夜勤専従とは、その名前のとおり夜勤勤務だけを行う働き方をする看護師のことをさします。夜勤専従になると、自分の体力次第ですが、月に72時間以上働くことができます。
交代制勤務の看護師の場合、認められている夜勤の時間は月に最大72時間までです。これは看護師の労働環境を改善してきた結果ですが、実際に医療施設では夜間の人手不足に悩まされています。そこで夜勤専従という働き方ができたのです。
夜勤専従のメリット
高収入が期待できる
夜勤専従看護師は通常の勤務に比べて夜勤の回数が多いです。そのため、夜勤手当の支給金額が多く、高収入が期待できます。非常勤やパートの募集も多く、だいたい1回の夜勤で、相場は日給3万~4万円です。月に9日勤務しても27万~36万ほどもらえると考えると、たしかに高収入といえますね。
勤務日数が少ない
現在、夜勤専従看護師の場合は、勤務時間について規制されていません。しかし、日本看護協会は看護師の健康面を考慮して、夜勤の月合計勤務時間を144時間までにするよう推奨しています。そのため勤務日数が少ないのです。144時間勤務で夜勤をすると、2交代制なら勤務時間が16時間前後で、月に9回ほどです。1日の勤務時間は長いものの、少ない勤務日数で連休が多くとれるところも魅力的ですね。
プライベートが充実できる
夜勤専従看護師は、勤務日数をコントロールしやすく、週1回や半年だけなど柔軟な働き方を実現している看護師が多いです。夜間の院内託児所があれば子供が寝ている間に働けて、連休にたっぷり触れ合うことができますし、昼間にスキルアップのための勉強や資格取得に充てることもできます。プライベートを充実したいと思っている方には特におすすめです。
夜勤専従の注意点
夜勤専従は常に働くのが夜なので、体の負担もかかりやすく体調管理に注意する必要があります。また、1回の勤務時間も16時間と長時間なので、疲労もたまりやすいです。不眠になったり、吹き出物が増えたり、偏頭痛がおこるケースもみられるようです。
その一方で、シフト制の交代勤務よりも勤務時間が一定している夜勤専従のほうが生活リズムが整うと感じる人もいます。
夜勤は人手も限られるので、一通り業務を一人でこなせるスキルが求められます。急変時の対応などにも冷静に対処できる判断力や知識・技術も必要とされるので、ある程度の経験も必要ですね。
求人に関して、常勤の求人があまり多くありません。常勤を希望する場合は、希望に合う求人を見つけることに苦労する可能性があるでしょう。
夜勤専従は高収入で勤務日数が少なく、プライベートも充実できる働き方です。一方で体調に変化がみられる人もいれば、スキルが必要とるなどの注意点もあります。自分の体力や生活リズムと合う場合は、夜勤で働く看護師を検討してみてはいかがでしょう。