No.232 ストレスから自分を守る〜ナースの体調管理〜
看護師のストレスの原因は、主に職場の人間関係と人の命を預かる責任の重さと言われています。ストレスの蓄積で心の病気にかかってしまった看護師の話をよく耳にしますが、そうならないためにも、どういった対策を講じれば良いのでしょうか?今回はナースのストレス解消について考えていきます。
医療現場でのストレスの原因
「ちょっとしたミス1つで患者の容態を急変させてしまうかも」と思うと、個人で背負う責任としては非常に重く、心的なプレッシャーは相当なものになります。
こういったシビアな職業柄のためか性格的にもキツい方が多いという職場が多いです。まだ入りたての新人の方には職場の人間関係は仕事以上に辛いものかもしれません。
ストレスから発症する精神疾患
日常的に過度なストレスが蓄積される状況が続くと、セロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンといった脳の神経伝達物質の働きが不安定になり、うつ病・統合失調症・双極性障害といった精神疾患を引き起こします。
前兆として睡眠不振や生理不順といった自律神経に異常が見られるようになりますが、仕事の忙しさとストレスに慣れてしまい、病気の発症に気づかない看護師の方が多く、心療内科を受診した時にはすでに重症だったという話も少なくありません。
日常のストレスから身を守る方法
以上のようにストレスを貯めることが非常に危険だということを解説しましたが、具体的にどういった対策を取れば良いのでしょうか。
- ○睡眠をしっかり取る
- まず、ストレス解消で何より重要な事は、十分な睡眠時間を確保することです。夜勤で不規則な睡眠時間になると、精神疾患だけでなく多くの疾患の原因となります。自分の都合でシフトを変えることは難しいかもしれませんが、体調管理が難しそうになったらダメ元でも申請してみましょう。
- ○自分を甘やかす時間を作る
- 休日の時間を利用してスポーツや旅行など、なるべく外で楽しく過ごすことでリフレッシュすることができます。
組織に属していると中々休みを取ることに抵抗を感じるかもしれません。しかし、自身の健康は患者の健康と安全に直結します。休みの日はいつも頑張っている自分を褒めてあげることで常に張り詰めた気分が和らぐことでしょう。 - ○カウンセリングを受ける
- 自分で対処するだけでは間に合わない場合は、専門の機関に相談することをオススメします。病気になってしまう前にプロの臨床心理士の先生からカウンセリングを受けることで、現在の心の状況、必要な対策方法を見いだせるだけでなく一人で抱え込む不安から解放され、気分も軽くなります。
- ■まとめ
- 看護師のお仕事は、ストレスの連続で解消方法を工夫しうまく向き合うことが大切になります。自身の体調管理をしっかり行うことは仕事の質とミスの予防にもなるため、結果的に患者のためにもなります。どうしてもメンタルケアが上手くいかず体調に異常をきたしはじめたら、思い切って転職を考えてみるのも良いかもしれません。無理して病気になってしまっては、今後の長い人生を無駄にしかねません。自分本位になって行動することも大切なことです。