No.233 ナースに有効なメンタルケアの方法
ナースを含め全ての医療スタッフは、患者さんの健康や、時には命にも関わる重要なお仕事に携わっておられます。大切な役目に万全の態勢で取り組むためにも、日々のメンタルケアは疎かにできません。日々の生活や環境を通して行えるメンタルケアにはどのようなものがあるのか、見ていきたいと思います。
看護師の役割
主に医師の指示を受けて、診察や医療行為の補助を行うことがナース(=看護師)の役割と言えるでしょう。具体的には、検温や血圧および体重の測定といったバイタルチェックや、点滴や注射といった治療措置などが挙げられます。
これに併せて患者さんをケアする役割も担います。問診を通して患者さんから症状を聞いたり、患者さんの状態によっては行動の補助や介助を行ったりするなど、患者さんに寄り添う姿勢も求められているわけです。
入院受け入れ可能な病院においては、上記の内容に加え入院患者さんの24時間見守り態勢にも当たることとなります。日中の勤務のみならず夜勤にも従事しながら、患者さんの容体に常に気を配ることになるわけです。
メンタルケアの必要性
看護師は労働負荷が高い業務に携わっていると言えるでしょう。加えて、業務の負担は量的なものばかりでなく心理的な部分にも及ぶものと思われます。
看護師は業務を通して、ケガや病気を抱える患者さんや、場合によっては深刻な状況に立たされる患者さんと日々向き合います。そのことに伴って生じる責任感や、不安・動揺といった感情が、心理的なストレスとなり重くのしかかってくることもあるでしょう。
ストレスが蓄積されていくと、やがては看護師自身の心身の健康を損ねてしまいかねません。
そのような事態を避けるため、メンタルケアの観点を視野に入れた日々の生活および環境作りが重要となります。
メンタルケアの方法
メンタルケアを考慮に入れた生活や環境とはどういったものでしょうか?
具体的には、以下のような要素が考えられます。まず、栄養バランスの良い食事や十分な睡眠、適度な運動といった生活リズムの健全化が挙げられるでしょう。
これらの中でメンタルケアに関して特に効果があるとされているのは睡眠です。 睡眠には、自律神経のバランスを整えたり、免疫力を保持したりする効果が見られます。ストレスによって分泌されるホルモン・コルチゾールの量を適正化し、回復に導くのも睡眠効果の1つとされています。
また、余暇などを利用して自分の好きなことをする時間に充てることも、ストレス解消に適しています。趣味など好きなことに取り組んだり、のんびりとリラックスするなど気持ちを落ち着かせたりすれば、良い気分転換となりメンタルケアに繋げられるでしょう。
ストレスの対処に最も有効なのは、そのストレスの原因を解決することとされています。
その観点に立ったメンタルケアもまた有効と言えるでしょう。
看護師の抱えるストレスについて仕事面とプライベート面の2つに分け、それぞれについてのメンタルケアを見ていきましょう。
仕事面におけるメンタルケアに有効なのは、職場の環境作りと言えるでしょう。
多忙かつ精神的な負担も大きい看護職ですが、医療に関わる全てのスタッフが共に協力し支え合う環境が整えられていれば、お互いの負担を軽減していくことができます。
仕事上の悩みやストレスに関しても、スタッフ同士の十分な信頼関係を構築することにより、対処していくことが可能です。
プライベート面におけるメンタルケアには、信頼できる人の存在が重要です。私生活に置けるパートナーや家族、友人などがこれに相当します。これら親身になって相談に乗り支えてくれる人々が居れば、抱えているストレス要因を解決に導くことができるでしょう。
- ■まとめ
-
以上のことを要点にまとめると、看護師のメンタルケアに有効な手段として以下のことが挙げられると言えます。
- ○食事、睡眠、運動についての健康的な生活習慣。中でも十分な睡眠が重要。
- ○自分の好きなことをする時間を持ち、気分転換を図る。
- ○仕事面のストレス軽減は、関わりのある医療スタッフ間の信頼関係構築が有効。
- ○プライベート面のストレス軽減には、信頼できる相談相手の存在が有効。
以上のことを要点にまとめると、看護師のメンタルケアに有効な手段として以下のことが挙げられると言えます。
- ○食事、睡眠、運動についての健康的な生活習慣。中でも十分な睡眠が重要。
- ○自分の好きなことをする時間を持ち、気分転換を図る。
- ○仕事面のストレス軽減は、関わりのある医療スタッフ間の信頼関係構築が有効。
- ○プライベート面のストレス軽減には、信頼できる相談相手の存在が有効。