No.268 臨床現場におけるナースの立ち回り方
臨床現場における立ち回りはナースにとって1番大事な仕事です。患者さんと接する機会が多い病棟のほか、手術室でも効率の良い立ち回りが要求されています。今回は臨床現場でのナースはどのようにして立ち回るのかを解説します。
臨床現場でのナース
手術室は患者さんの手術を行う現場です。医師やナースは緊張しながらそれに臨んでいます。現場の指揮者としての役割を担う医師などの指示に従って、1つのチームとして手術に取り組んでいきます。
患者さんが回復するには何ができるのかを確かめながら医師や他のナースとの連携性を高め、立ち回る事が大事となります。
ナースの役割は、大きく分けて器械出しと外回りに分類されますが、一般的にはこれらの業務をマスターしながら兼務する形となり、専属となる医療機関は少数のようです。資格は特に必要ない代わりに、介助(処置)に関心を持ち、緊張感ある状況でも冷静に対応できる方や専門性の向上で勉強が好きな方が適していると言えるかもしれません。
外回りについて
外回りの仕事も重要な役割を担っており、後述する器械出しと比べ広範囲となっています。患者さんの手術を円滑に進めるにあたり、間接的にサポートを行う事に徹しています。
手術する前には、麻酔に関する機材のほか、輸液ラインを前もって準備し、術後までの記録や看護計画立案(プランニング)等といった項目をこなすのが一般的です。それ以外にも、手術を行う前の患者さんに対し、状態把握をしながら手術において不明点があれば質問を受けメンタルケアを行います。
直前の業務では医療機器、薬品等といった必要な項目や病棟からの申し送りをベースに、患者さんの状態について再確認を行い、術中は全身観察のほか物品補充、カウント、記録を取るなど各種作業を行うため、手術全般の進行具合を把握しながら、他部署との連携が必須となります。
器械出しについて
手術を執り行う医師(執刀医)に対し、必要とされる道具の直接手渡しを行うほか、術前に器材のセッティングを行い、術中はその流れに合わせ、次に使う器材を予測しながら正確かつ円滑に渡します。
患者さんの病状により術式、術中の進行具合などが異なるため、冷静且つ正確な判断が要求されます。そのため、器械出しは手術において重要な役割を果たしていることから、直接介助という別名で呼ばれることもあります。また、術式知識だけでなくコミュニケーションを円滑に行うため、医師や外回りとの連携性を強化しておくことも大事です。
前述の通り、これらの業務を兼任することもあり、いずれも医師だけでなく、他の部署のナース等とも常に連携していくことが大切となります。
- ■まとめ
- ナースの立ち回りの1つとして、臨床現場で働く看護師の存在があり、医師や看護師等が1つのチームとして連携性を強めながら、手術の成功へと導くために欠かせない重要な役目であり、特に外回りは術前から術後まで全般的に要となっています。