No.284 【疑問】ナースの仕事内容の違い
ナースが活躍する「病院」では担当する仕事内容や現場によって、職場環境への適応性ややりやすさなども異なってきます。今回は大まかな看護師の仕事内容と、救急の現場や手術室・病棟で働く看護師について見ていきましょう。
病院で看護師が担当する業務とは
内科・小児科・皮膚科・婦人科・産婦人科・眼科・耳鼻咽喉科など、病院にはいろいろな診療科がありますが、看護師のポジションとして共通しているのは「医師が行う診察・治療等のサポート」「患者さんへの看護」等です。こちらではその主な看護師の仕事内容から、それぞれの違いを見ていきます。
- 【①診察補助】
- 医師の指示に従い血圧や体温、脈拍などを測るバイタルサインチェックをしたり、患者さんへの注射や採血、薬剤の投与、患部などの消毒や薬の塗布などをおこなったりします。さらに医師の治療方針に応じて、服薬に関する説明や生活指導、次回の通院案内などを行うこともあります。
- 【②救急センターでの看護】救急看護師
- 救急は突発的な外傷、急性疾患を発症した患者さんが多く運ばれてくる場所です。そのため、医師と連携を取りながらいろいろな処置を行います。場合によっては、救急蘇生処置などスピード感を求められる対応をこなさなければなりません。
- 救急の現場で働くナースのことを「救急看護師」といいます。最も重要な役割は救急処置の実施です。配属された後、実務経験が5年以上 (そのうち3年以上は取得を希望する認定看護分野で経験を積む必要あり) を経験することで、「救急看護認定看護師」の資格取得を目指すことが可能となります。
- 資格を得るには、認定看護師教育機関において6カ月 (615時間) 以上の教育課程を終了後、認定審査を受けます。
- 【③手術室での補助】手術室看護師
- 手術室で働く看護師は特殊なイメージを持たれがちですが、看護師資格がある方なら誰でも配属される可能性があります。主に医師が手術に集中できるように、必要となる機器や機材を適切に手渡す「器械出し」などの役割があります。
- その他、術前・術後の患者さんへのケアや手術室の温度や照明などの調整、手術中の看護記録の記入や病棟への引き継ぎなどを行います。現場によってその呼び方は異なりますが、手術室看護師 (オペナース) と言います。
- 【④入院患者さんのお世話】病棟看護師
- 看護師の職場として一般的な病棟勤務では、患者さんそれぞれに応じた看護計画の作成やそれに伴う看護の実施などを行っていきます。病棟では、24時間交代制で患者さんを見守りながら、医師の指示に従って各種検査や注射・点滴等の管理、投薬などを担当し病気の症状に合わせて看護を行っていきます。
- ■まとめ
- 働く場所によってその特性や雰囲気は異なり、内容によってはそこで働くナースにも向き不向きがでてきます。緊急の患者さんに対応する救急センターなどは、忙しさから精神的にも体力的にも負担が大きいと言えます。そのため、体力に自信があり常に変化があるような環境が好きな人には向いているかもしれません。
- 診療科や担当する現場によって、必要とされる能力は様々です。それぞれの特徴を把握してご自身にあった職場を見つけてください。