No.34 救急医療の最前線「フライトナース」になるには
看護師の仕事をしている方の中には、ドクターヘリに乗り込み緊急医療の最前線で働く「フライトナース」に憧れるという方もいるのではないでしょうか。
どうすればフライトナースとして働くことができるのかについてお伝えします。
フライトナース基準を満たしている方
フライトナースの業務は看護師業務の延長となり、法律上はフライトナースに特別な資格制限は設けられていません。
看護師免許を持っていればフライトナースの業務自体は行えます。
ただし、看護師免許を持っていてもフライトナースになれるかは別問題です。
フライトナースは狭き門となり、フライトナースを募集している病院では「日本航空医療学会フライトナース委員会」が定める以下の条件を参考に基準を設けている場合が多いです。
- 看護師経験5年以上及び救命看護師の3年以上の実務経験、またはそれに準じる能力を保有する看護師。
- ACLSプロバイダー、JPTECプロバイダー、PALSプロバイダーの認定、またはそれに準じる能力を保有する看護師。
フライトナースになるためには、まずはこの条件を満たしておくことが第一歩だと言えるでしょう。
また、必須ではありませんが「救急看護認定看護師」の資格を持っていると実力を評価されることにつながります。
救命救急センターに勤める
フライトナースは、ドクターヘリを持つ病院の救命救急センターで既に勤めている看護師から選ばれることが多いです。
救命救急センターでの働きが評価され、センター師長や看護部長の推薦がある方などの場合は、若手看護師や中堅看護師でもフライトナースに選ばれる可能性もあります。
救命救急センターで働けば、前述した「救命看護師としての3年以上の実務経験」としてのカウントもされるため、フライトナースを本気で目指している方であれば、早いうちにドクターヘリを持つ救命救急センターへ転職するのが近道だと言えるでしょう。
迅速な対応が取れる人が向いている
ドクターヘリを使った業務は緊急医療の最前線となり、1分1秒を争う世界となります。
このためフライトナースには、迅速で臨機応変な対応がとれるフットワークの軽い方が求められます。
また常々ドクターヘリに乗り込み、時にはヘリ内で複雑な医療行為を行うこともあります。
このため乗り物酔いに強い方、高所で閉鎖された空間でも違和感なく行動できる方が望ましいでしょう。
フライトナースは憧れている方の多い花形の職業であり、かつ募集数も少ないので採用はやはり狭き門となります。
フライトナースを目指す方は、求められる条件をしっかりと満たしていくのが大切です。